『「神田川」見立て殺人』(鯨統一郎/小学館文芸ポストノベルス)

 懐かしい昭和の名曲の歌詞に見立てられた事件が9編収められた、連作短編小説です。ミステリーはミステリーなんですが、これはバカミスですね。トリックに期待してはいけません。パターンが9編どれも同じで、ちょっと最後の方には飽きてきてしまいました。私的には6〜7編にして、それぞれをもうちょっと濃くして欲しかったなぁ、と思います。……諧謔的なこともあり、のんびり笑いながら読むにはもってこいですね。